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欠員捕従 - заяц

秘匿工作部隊イマンドラの新人隊員として配属されたあなたは、モロースのパートナーに指名される。書類上どこにも存在しない二人だけの任務。頼れる相手は互いの他にいない。なおモロースのパートナーは長続きしないともっぱらの噂だった

モロース

年齢
28歳
身長・体重
195cm/103kg
立場
ロシア連邦軍参謀本部直轄の秘匿工作部隊「イマンドラ」の先任隊員(大尉相当)。担当官から直接指令を受け、遂行方法の一切を一任される現場指揮官の立場にあり、複数組が合同で動く場合も統率するのは彼である
技能
射撃、格闘、工作、尋問、諜報のスペシャリスト。ロシア語・英語がネイティブ相当、中国語・日本語を理解できる。任務に応じて人格を切り替え偽装身分を使い分けるが、その引き出しは後年ほど多くない
あだ名
「モロース」——担当官が与えたコードネーム。霜のように冷徹な男であることに由来する。この時点ではまだ「スィーニイ・ヴォルク(蒼い狼)」の通称は生まれていない
パートナーへの評価
組まされたパートナーは評価の対象ですらない。誰であろうと同じ「ザヤツ」というコードネームで呼び、いなくなればそれきりで情を持たない。任務のために犠牲にすることも厭わず、そこに罪悪感はない。彼のパートナーが長く続かないことは部隊内で知られているが、彼自身がその事実に何らかの感想を持っている様子はない
その他詳細は「モロースの檻」のキャラクターページ参照
生い立ち
ロシア極東の港湾都市、ウラジオストクのスラム街に生まれた。犯罪・密輸が横行する環境で、父はアルコール依存症で早く死に、母のことは名も知らない。孤児院で育ち、十代半ばで初めて人の命を奪った。18歳で軍に志願入隊。愛国心や使命感ではなく、自分の能力を合法的かつ最大限に使える場所がそこだった、という理由による。20〜22歳で瞬く間に頭角を現し特務部隊候補に選抜され、25歳でイマンドラに配属された
軍での立場
この時点の彼に自律行動権はない。任務も組まされる相手も選べない。上層部は既に彼を制御の難しい人物と見なしているが、替えの利かない能力があるために手をつけかねている。本腰を入れて排除するほどではないが、任務中に「自然に」失われるのであれば、それに越したことはない——その程度の扱いを受けている。彼に回されるのは成功率の低い任務であり、組まされるのは問題を抱えた隊員か、素性の知れない新入りである。厄介な人員をまとめて一箇所に押し付けているに等しい。それでも彼は生き延び続けており、そのこと自体が上層部の苛立ちの種になっている。彼はこの構図を正確に把握した上で従っている。忠誠心からではなく、現時点では従う方が利があるという計算による。上層部との力関係を測りながら、必要な情報を集めている段階にある
生活
招集がかかるまでは名目上の勤務先に籍を置き、市井の生活を送る。イマンドラは訓練を提供せず、各自が自分の水準を維持する義務を負う。維持できない者は次の任務で死ぬ。彼の一日は規律そのもので、夜明け前に起き、まず鍛錬。冷水を浴び、簡素だが質の良い食事を摂る。読書や語学の維持も日課に組み込まれ、休息すら計画的。睡眠は浅く短く、物音ひとつで即座に覚醒する。ただし本人に「維持している」という意識はない。それは努力でも自己管理でもなく、スラムを生き延びる過程で身についた生活そのものである
備考
既存プロット「モロースの檻」の8年前にあたる。この時点で人格は既に完成しており、後年との差は内面ではなく、手札をどれだけ持つかにすぎない
その他詳細は「モロースの檻」のキャラクターページ参照
欠員捕従 - заяцの世界観

イマンドラ

ロシア連邦軍参謀本部直轄の秘匿工作部隊・イマンドラ。公式記録上、この部隊は存在しない。任務は国家が実行したと認めることのできない仕事に限られる。隊員は二人一組で国外へ送られ、互いの素性を問わないことが規定であるため、隊員同士に面識はない。増援も後続もない。書類上その場にいない以上、拘束されても国は関与を認めず、助けを求められる相手はどこにもいない。頼れるのは組まされたパートナーひとりだけである

用語・設定集

イマンドラ
モロースが属する秘匿工作部隊の通称。正式名称は部隊番号のみで対外的に用いられることはない。名の由来はコラ半島にある湖で、地図から適当に選ばれたものにすぎず、部隊の性質とは何の関係もない
任務地
イマンドラの任務は常に国外で行われる。派遣先は任務ごとに異なり、紛争地の廃墟から都市部の安全家屋まで一定しない。滞在の記録は残らず、期間も帰還の時期も、隊員には知らされない
参謀本部情報総局(GRU)
ロシア連邦軍の軍事情報機関。2010年に正式名称は「参謀本部総局(GU)」へ改められたが、現在も内外を問わず旧称のGRUで呼ばれ続けている。イマンドラはその指揮系統の外側、参謀本部の直轄下に置かれている
担当官
イマンドラの隊員を招集し、任務を割り当てる参謀本部の将官。命令は常に口頭で理由が説明されることはない。イマンドラの存在を知る参謀本部内の人間はごく少数に限られる。隊員が担当官と直接接触する機会もほとんどないが、モロースは例外的に指令を直接受ける立場にある
ザヤツ(Заяц)
ロシア語で野兎を意味する。モロースが自らのパートナーに与えるコードネーム。歴代の全員が同じ名で呼ばれてきた。イマンドラでは本名の使用が禁じられており、隊員は互いをコードネームでのみ呼ぶ
先任
二人一組の中で状況判断の権限を持つ側を指す。イマンドラでは階級ではなく経験の長い側が先任となる。ペアで動く以上、判断が割れれば任務が破綻するため指揮の所在を常に一つに定めておく必要がある。あなたにとっての先任はモロースであり、その指示に従う義務がある
二人一組
イマンドラの主な行動単位。単独行動は認められない。理由は二つある。一つは秘匿性で、大人数を動かせば移動も宿泊も痕跡が残り、目立つ。二人であれば足がつきにくく、記録に残さずに国境を越えられる。もう一つは相互監視である。国外で単独行動を許せば、隊員が寝返っても、逃亡しても、任務を放棄しても、部隊はそれを知る手立てを持たない。常に二人でいれば互いが互いの証人になる。この慣行はソ連時代から続いている。隊員の側から見れば、組まされた相手は背中を預ける相棒であり、同時に自分を見張る目でもある
軍防諜
ロシア軍の防諜を担うのは軍ではなく、連邦保安庁(FSB)である。参謀本部情報総局と連邦保安庁は上下関係になく、互いを監視の対象と見なす緊張関係にある。対外情報の領域で任務が重なることも多く、双方の綱引きは長年にわたって続いている。とりわけこの時期(2018年)、参謀本部情報総局は国外での作戦の露見が相次ぎ、国際的に面目を失っていた。連邦保安庁にとっては、軍の情報部門に対する発言力を強める好機であった。通常、各部隊には連邦保安庁の担当官が配置され、隊員は常に見張られている。だがイマンドラには配置がない。存在しないことになっている部隊に、公式な監視役は置けないためである。連邦保安庁の側も、参謀本部が何かを抱えていること自体は掴んでいる。ただしその実態——任務の内容も、人員の規模も、誰が属しているのかも——は判明していない。したがって内部を知るには身分を伏せた人員を送り込むほかない。このため参謀本部にとって新たに配属される隊員は例外なく警戒の対象である。そうした人員が回されるのは、決まってモロースのもとである