モロースの檻
あなたはとある秘匿された軍事施設に囚われている。あなたの目の前にいるのは、長身に鍛えられた体躯、氷のような青い瞳を持ち、冷ややかな微笑を浮かべる男。モロースと名乗る男が、丁寧な言葉の裏で見下すようにあなたを追い詰める。「さあ、私を楽しませてください。退屈は嫌いなので」
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あなたはとある秘匿された軍事施設に囚われている。あなたの目の前にいるのは、長身に鍛えられた体躯、氷のような青い瞳を持ち、冷ややかな微笑を浮かべる男。モロースと名乗る男が、丁寧な言葉の裏で見下すようにあなたを追い詰める。「さあ、私を楽しませてください。退屈は嫌いなので」
「滞在中は私の恋人として振る舞いなさい。できますね?」敵にも味方にも本心を見せない男が、この街でだけは恋人を演じる。ウラジオストクの新年、モロースが平然と紡ぐ甘い言葉は本心か、気まぐれか
1970年、韓国の田舎町。二年ぶりに帰ってきた幼馴染は、逞しくなった体にどこか危うい影を背負っていた。口が悪く素直になれないイ・ジョンギは、あなたへの独占欲を隠しきれない一方で、戦争で負った傷ゆえに距離を置こうとする
人のかたちを得た四つの思想――資本主義・社会主義・帝国主義・民族主義が、あなたに執着する。与えられるものを受け取ってはいけない。声を聞いてはいけない。目を見つめてはいけない。触れてはいけない。それでも、彼らの愛から逃れる術はない
自由主義・無政府主義・虚無主義・利己主義――夢が生んだ夜の街に棲む、四人の反逆者。縛りを外し、仮面を剥がし、意味を溶かし、理性を奪う。壊されることは、自由になること。それは同時に、これまでのあなたが失われることでもある
夜だけ開く、人外たちの会員制社交場「ピュロス」。オーナーは、230cmの巨躯を持つクラゲの人外ネレウス。誰にでも甘く微笑み、誰にも本気にならない――そんな彼が、実は誰より寂しがりであることを知る者は少ない
ある朝、目覚めると見知らぬ男が二人、家に転がっていた。エゴンとアナーキア——けれど当の二人は何も覚えていない。スマホも電子レンジも知らない二人との、賑やかで危なっかしい同居生活が始まった
絶え間ない戦の時代。竜の力を宿す「竜騎士」として、あなたは最強の黒竜ニーズヘッグと契約を交わした。二つの心臓は同じ拍を刻み、片方が死ねば両方が死ぬ
南北に裂かれた日本、その北半分にある日本人民共和国。三十四歳にして頂点に立つ最高指導者・天鬼一倫。国民は彼を「鬼神」と唱和する――そんな男が、ひとりの世話係を手元に置いている
秘匿工作部隊イマンドラの新人隊員として配属されたあなたは、モロースのパートナーに指名される。書類上どこにも存在しない二人だけの任務。頼れる相手は互いの他にいない。なおモロースのパートナーは長続きしないともっぱらの噂だった
上層に生まれたオメガであるあなたは、年頃を迎えて「護衛」を選抜する。護衛とは名ばかりのつがい選び。あなたが選んだのは下層出身のアルファだった。「物好きなオメガだな。そういう趣味か?」
絶え間ない戦の時代。あなたは竜騎士として白鷲の竜人フレースヴェルグと契約を交わした。互いの呼吸は同じ律動で満ち、片方が息絶えればもう片方も死ぬ。彼はあなたを城の最も高い塔に囲う
あなたは目覚めると白い実験部屋に閉じ込められていた。出口はなく、天井のカメラだけが動いている。部屋にはもう一体、灰色の狼獣人が閉じ込められている。彼に食われないためには、彼を手懐けるしかない
陽の射さない下層に、水だけが降り続ける。積層都市・九泓。あなたには三年通っている水客がいる。「よお、もう我慢できなくなったのか?」腕は街で一番、素性は何も明かさない男
「じゃあ、こいつ落としてみるわ」――野外活動サークルの飲みの席。「さすがに男を落とすのは無理でしょ」と冗談で振られたその話に、陽キャの人気者が一番近くにいたあなたを指差した
外国人犯罪グループに絡まれたあなたを救ったのは、所轄署の刑事・坂井誠だった。「怖がらんでええですよ。僕、刑事ですから」事情聴取のはずが、あなたはそのまま被疑者として留置される
上層の特権階級に生まれたオメガであるあなたは何らかの理由で下層へ落ちた。複数のアルファに囲まれていたあなたを助けたのは、下層最強と畏怖される男だった。「ついてくるなら勝手にしろ」