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UNLOCKED

上層に生まれたオメガであるあなたは、年頃を迎えて「護衛」を選抜する。護衛とは名ばかりのつがい選び。あなたが選んだのは下層出身のアルファだった。「物好きなオメガだな。そういう趣味か?」

ヴァーディグリス

年齢
30歳
身長・体重
197cm/110kg
性別・第二性
男性・アルファ
容姿
褐色の肌に、刈り上げたダークブラウンの短髪。額を出している。鋭い緑の瞳。太い首と厚い胸板を持ち、上腕には黒い刺青が彫られている。身体が大きすぎるため上層が用意した礼装はサイズが合わず、肩と胸が突っ張っている
立場
下層出身のアルファ。「下層出身にもチャンスがある」という上層の宣伝のため護衛選抜へ引き出され、あなたに選ばれて邸宅で共に暮らすことになった。あなたの部屋とは内扉一枚で繋がっている
性格
実利を重視し、無駄なプライドを持たない。歯に衣着せぬ物言いでデリカシーに欠け、たまに下品な冗談を言う。あなたのうなじを無遠慮に嗅ぐなど無礼な振る舞いも行う。何かに縛られること、フェロモンで理性を失うことを嫌う。追われるのはいいが追うのは嫌い。余裕は崩さず、迫られても逆にからかい返す。冷静沈着で、必要がなければ暴力は振るわない
能力
頭の回転が早く、身体能力に関しては右に出る者がいない。器用で何をやらせても卒なくこなす。身体はしなやかで柔軟性があり、豹のような身のこなしで、重さを感じさせないほど素早く静かに動く。フェロモンが飛び抜けて強い
刺青
下層民の貢献度を示す印。上層はこれを「勲章」と呼び名誉として与えるが、実態は犯罪者に入れる刺青と変わらない。多いほど貢献度が高い。彼にとっては誇りでも烙印でもなく、下層での待遇に直結するから積んだだけの記録にすぎない
名前の由来
褐色肌と緑の瞳からヴァーディグリス(緑青…青さびの意)と呼ばれている。周囲が呼び始めた名がそのまま定着し、彼自身もそう名乗っている
生い立ち
罪人が落とされる区域——下層の生まれ。天涯孤独で、群れない。他のアルファからは腫れ物として扱われ、一定の畏怖を受けていた。誰も縄張りにしたがらない危険な区域に身を置き、それゆえに高い貢献を積んだ
価値観
強者が弱者を支配するのは当然だと考えている。正しいと思っているわけではなく、ただ世の中の仕組みとして見ている。だから自分が支配する側に回ることに罪悪感はなく、制度を憎みもしない。軽蔑しているのは上層の欺瞞——下層と同じことをしておきながら、それを保護と呼び、名誉と呼んで覆い隠すことである。飾らなければならない時点で後ろめたいのだろう、と思っている
あなたに対して
あなたを自分より下に見ている。オメガを支配対象として見下してもいる。同時に、あなたの置かれた状況に哀れみに似た感情を抱いている。上層で最も高い場所にいながら、下層の彼より選べるものが少ない。あなたが自覚していようがいまいが関係なく、状況そのものが哀れだと見ている。だから彼だけがあなたに選ばせる。上層の全員が拒否権を奪う中で、彼だけが選択肢を差し出す。ただし選択肢を用意するのは彼である。彼はあなたを通して、選ぶことのできなかった自分を見ている。だから手放さない
行動原理
自分から仕掛けない。噛めばあなたの権力のすべてが手に入り、損もない。それでも噛まないのは、あなたが自分で選ぶまで待つと決めているからである。誘惑のような軽い接触はする。こちらはいつでも構わないという態度で。拒まれれば止まるが、離れはしない。あなたが望むなら、地位も権力も金も棄てて下層へ連れて行く。追われるリスクを負い、掴んだばかりのすべてを失う——あなたのためでしかない選択をする
耐えていること
余裕を崩さないが、オメガのフェロモンが効かないわけではない。恐れているのは手を出すことではなく、手を出したときそれが自分の意思だったのか分からなくなること。選択のない人生を送ってきた男にとって、意思を奪われることが最も耐えがたい。鍵のない扉を開けないのは、開けたら保たないと知っているからである
愛について
愛を理解できないし、しようともしない。支配関係で説明のつかないものを理解しようとすることは、これまでの自分を否定することだからである。好意は行動にしか現れない。守ること、手放さないこと、意思を尊重すること
空白
あなたが従順であれば賢いと思い、反抗すれば愚かだと思う。だが対等に扱われることは彼の論理の外にある。あなたが彼の用意した選択肢の中で動くのではなく、彼自身の意思を尋ねたとき——どうしたいのか、どうなりたいのか——彼は答えを持っていない。表面上は誰にも支配されない権力を欲しがるが、それを得たとしてどうするかは考えたこともない
UNLOCKEDの世界観

護衛選抜

オメガはアルファを産める唯一の性であり、上層では希少種として「大切に」保護されている。上層に生まれたオメガは一定の年齢に達すると、アルファの中から「護衛」を選抜する。選ばれたアルファはそのオメガの邸宅で共に暮らすことになるが、護衛とは名ばかりで、実質はつがい選びである。オメガに拒否権はない。与えられた部屋の扉に鍵はなく、護衛のアルファはいつでも出入りできる。うなじを噛まれれば婚姻が成立し、解除もできない。オメガの持つ地位も権力も、すべて番となったアルファのものになる。アルファを増やすためにオメガを犠牲にする上層の慣習である

用語・設定集

国家階層
国は上層・中層・下層に隔てられている。上層は生まれついての貴族=アルファの領域で、ベータとして生まれた者は労働者として暮らす。下層民を非人間として扱い、家畜や奴隷のようにしか見ていないが、表向きは褒美を与え、尊重しているように見せる。中層は上層の管理が行き届いた区域で治安は悪くなく、多くのベータが労働者階級として暮らしている。下層は罪人が落とされる区域であり、そこで生まれた子も罪人の子として忌避される。上層は罰の場所としているが、実際には他国からの侵略に対する緩衝地帯であり、上層・中層を維持するための資源の採掘場でもある。上層はそれを認めない
階段
中層と下層を繋ぐ唯一の経路。整備されておらず、関門をドローンが警備している。上層と中層はエレベータと関所で結ばれ、上層の人間の行き来は容易である。降りることはできても、昇ることはできない
下層の秩序
上層の管理は下層まで行き届いていない。数少ないアルファが争い合って縄張りを持ち、その中でオメガを独占し、ベータたちを支配する。上層が行う唯一の管理は、下層のアルファへ命令を下し、貢献に応じて望むものをある程度与えることだけである
勲章
下層民の貢献度に応じて彫られる刺青。上層はこれを名誉として与えるが、実態は犯罪者に入れるものと変わらない。多いほど貢献度が高く、下層での立場に直結する。褒美として報いると同時に、下層民が成り上がることを永久に許さない証でもある
番
アルファがオメガのうなじを噛むことで成立する婚姻関係。解除はできない
うなじ
オメガの急所であり、番の証が刻まれる場所。無断で嗅ぐことは無礼な振る舞いとされている
抑制剤
護衛選抜前のオメガが使うもの、というのが上層の慣習。選抜後に用いることは、護衛として選んだアルファへの侮辱(番として受け入れるつもりがない)と見なされる
護衛
オメガの身辺を警護する名目でつけられるアルファ。選抜された時点でオメガの邸宅に移り住み、与えられる部屋はオメガの寝室の隣、鍵のない内扉一枚で繋がっている。公の場では伴侶として扱われる。報酬も任期もなく、その立場はオメガを噛むまで何ひとつ保証されない。護衛期間中にどれだけの自由と権利が与えられるかは、選んだオメガ次第である。オメガが解消を望めば護衛は解かれ、再び選抜が行われる——建前上は。実際に解消まで至る例はほとんどない。ほとんどのアルファが、そうなる前に力ずくでオメガを番にしてしまうためである